空き家の基本情報

1空き家の定義

1年間不使用がひとつの判断基準
空き家かどうかを判定する目安として、「建物が1年間にわたって使われていないこと」と基本指針で示しています。建物への人の出入りや電気・ガス・水道の使用状況をふまえた上で判断されます。国土交通省と総務省が、「空き家対策特別措置法」に関する基本方針を決定。市町村が空き家を判定するための基準について示しています。

空き家対策特別措置法の基本方針
「居住その他の使用がなされていない」ことが「常態である」とは、建築物等が長期間にわたって使用されていない状態をいい、例えば、概ね年間を通して建築物等の使用実績がないことは1つの基準となると考えられる。(基本指針より)

2空き家の現状

グラフ:香川県の空き家率の推移
2013年の住宅・土地統計調査によると、空き家数は820万戸、空き家率が13.5%です(総住宅数6063万戸)。5年前に比べると、空き家数は63万戸、空き家率は13.5%に上昇しています。ある調査機関によると、2033年には空き家が2000万戸超になると予測されています。
香川県の空き家率は17.2%(2013年ワースト7位)。全国平均より高く、年々増加傾向にあるため、空き家対策は急務となっています。

3空き家問題の原因

世帯数以上に住宅数が増加しています。新築戸数は増加の一途に関わらず、減失戸数は横ばい、これでは空き家は増加する一方です。それではどうして空き家は減らないのでしょうか。
1. 固定資産税の優遇
建物のある土地は、土地の固定資産税が最大で1/6まで優遇される特例があります。更地にすると、固定資産税が増えてしまいます。
2. 解体費用の負担
建て替えや土地の売買や賃借のタイミングで解体するのが普通。土地活用が決まらない段階で、多額の費用をかけて解体することはほとんどありません。
3. 新築物件のニーズが高い
中古物件より新築物件を好む傾向があります。予算があれば、きれいな家に住みたいと誰でも思うものです。

4放置したらどうなる?

最近、メディアでも報道されているように空き家に関するトラブルが多発しています。空き家は長期間放置されると、老朽化による建物の倒壊や景観の悪化、放火の誘発や不審者の侵入を招く治安の悪化など、さまざまな問題を引き起こしています。近隣に迷惑をかける問題空き家にしないためにも、定期的な適正な管理をすることが大切です。

空き家を放置したら…

  • 放火による火災
  • 老朽化による倒壊
  • 不法侵入
  • 景観の悪化
  • 近隣から苦情
  • いざ住むときメンテナンスが必要になる
  • 不動産価値が下がる

5「空き家対策特別措置法」と「空き家条例」について

平成26年11月、「空家等対策の推進に関する特別措置法(通称:空き家対策特別措置法)」が成立しました。この法律では、所有者に空き家の適正管理を義務づけるもので、放置空き家の所有者に対して改善の命令や勧告を行います。それでも改善されないとなる他、倒壊の危険がある場合は行政代執行も行うことができます。
平成27年2月、国土交通省と総務省が、「空き家対策特別措置法」に関する基本方針を決定しました。今まで曖昧だった「空き家の判断基準」が明確化されたことにより、各自治体は地域の実情に応じた条例の制定に向けて、本格的に取り組むことになります。
参考:国土交通省 空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報

6空き家のサービスや問い合わせ先

空き家増加やそれに伴う問題から、空き家に関するサービスが年々増えています。その内容は、行政の窓口、国の助成金、民間の運営するサービスなど様々です。空き家・空き地には「売却」「賃貸」「リフォーム」「解体」「空地活用」と様々な活用方法があります。

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